
うちの子、テスト前なのにスマホばっかり見てて全然勉強しない!
つい怒っちゃって自己嫌悪…
定期テスト前になると、勉強しない子どもにイライラしてしまう親御さん、多いのではないでしょうか。
「なんでやらないの?」「またスマホ!?」
言いたくなる気持ちはわかります。でも、実は“言わない方がいい”タイミングや方法もあるんです。
この記事では、塾講師として10年以上・そして2人の子どもを都立高校に送り出した私が、
「テスト前に親ができる“本当に効果があった関わり方”」をご紹介します。
やる気がないように見えても、親のちょっとしたサポートで子どもが変わることは本当にあります。
一緒に“怒らずに伸ばす”工夫を見つけていきましょう!

テスト前にイライラ…親がやりがちなNG行動とは?
なぜ子どもはテスト前にやる気が出ないのか?
「そろそろテストなのに、なんでそんなにのんびりしてるの…?」
親の焦りとは裏腹に、子どもはのんきにスマホを見ていたり、部屋でゴロゴロしていたり。
でもこれ、やる気がないわけじゃなく、“どう始めていいかわからない”状態のことが多いです。
中学生になると、教科も増え、提出物や暗記科目もどっと増えます。
それに加えて、部活や友達関係、スマホの誘惑もあり…本人の頭の中はぐっちゃぐちゃ。
「やらなきゃ」とは思っていても、手が止まっている状態=プチパニックなんですね。
「自分でやらせたい」の気持ちが空回りする理由
「中学生なんだから、自分でやるべきでしょ」
「甘やかしたらダメだから、私は何もしない」
この気持ち、ものすごくわかります。
でも、“自立を促す”と“丸投げ”は違うんです。
実際に塾の現場でも、
「家で全然やらない」
「何をすればいいのか分かっていない」
そんな子がたくさんいます。
何もサポートせず放置してしまうと、
結局「テスト前にやらない→成績が下がる→ますますやる気を失う」
という悪循環に。
親の関わりがちょっとあるだけで、子どもが“自分でやれる土台”が整うことも多いんです。

つい怒ってしまうけど、実は子どももモヤモヤしてるのかも…
次のパートでは、じゃあ実際に親は何をすればいいの?という「環境づくりのヒント」をお伝えします。
「やる気スイッチ」より“環境スイッチ”が効く!

テスト範囲の見える化が第一歩
「やりなさい」よりも、「やれるようにしてあげる」こと。
これが、テスト前の親の一番の役目かもしれません。
中学生になると、テスト範囲が一気に広がります。
しかも学校によってはプリントで範囲が配られなかったり、子どもが内容を把握していないことも…。
そこでおすすめなのが、“テスト範囲の見える化”です。
- カレンダーの裏紙や大きな紙に、教科ごとの範囲とワークのページをざっくり書き出す
- 「ここまでやったよ」ってチェックできるように、表形式にしてあげる
たったこれだけで、
「あとどれくらいやればいいのか」
「今日は何をすればいいのか」
が、パッとわかって動きやすくなります。
やった内容は“塗る・消す”で達成感を見せる
人は「終わった感」があると、それだけでやる気が出るもの。
なので、子どもが課題やワークを終えたら、
線で消したり、色を塗ったり、シールを貼ったりして“進んでる感”を見せてあげるのがコツ。
見るたびに「おっ、ここまで終わった!」って自分で確認できると、
自然とモチベーションもアップしていきます。
内容の出来までチェックしなくてOK!
間違ってても、字が雑でも、「取り組んでいること」をまずは肯定してあげるのが大事です。
「終わったら教えてね〜」の絶妙な距離感
「まだ終わってないの?」「ちゃんとやった?」と毎回言ってしまうと、
子どもは“監視されてる感”でやる気をなくしてしまいます。
そこでおすすめなのが、“終わったら声かけてね”スタイル。
「できたら見せてくれる?」「終わったら声かけてね〜」とサラッと伝えておくと、
子どもは「ちゃんと見てもらえる」と思って、集中して取り組むようになります。
親はただ待っているだけでも、子どもの“やる気スイッチ”じゃなく、“環境スイッチ”がオンになるんです。

あれこれ言わずに、やりやすい状態だけ整えておくのが実は一番効くのね…!
次のパートでは、さらに子どもに響いた「声かけの実例」をご紹介します。
勉強しない子にも響いた!親の声かけ実例
「ここまでできたね!」の積み上げを認める
子どもって、大人が思っている以上に“親のひと言”に反応してるんですよね。
だからこそ、「できてないこと」より「できたこと」に注目するのが大事!
たとえばこんな声かけ
- 「おっ、社会のワークここまで進んでるじゃん、すごいね!」
- 「英語がちょっと進んだだけでも、十分前進してるよ!」
…こう言われると、子どもも「なんかちゃんと見てもらえてるな」と感じて、
もうちょっとやってみようかな、という気持ちが出てきます。
結果よりも行動を見てあげることが、やる気につながる近道です。
「まず1ページだけやってみようか?」のスモールステップ法
勉強に取りかかれないときって、全体の量に圧倒されていることが多いです。
そんなときに有効なのがこの声かけ
- 「とりあえず今日はこの1ページだけやってみようか」
- 「英語の単語10個だけ書いてみるってのはどう?」
この“とりあえずやってみる”がスタートになると、
子どもって意外とそのまま流れに乗って、他のことも進めちゃったりするんです。
「1ページできた!」っていう小さな成功体験が積み重なると、自然と自信もついてきますよ。
「見せてくれる?」がプレッシャーじゃなくなる魔法ワード
「ちゃんとできた?」よりも、
「終わったら見せてね〜」「できたとこ教えてくれる?」という軽〜いひと言が、
子どもにとってはプレッシャーにならず、むしろ「やって見せたい」スイッチに変わることも。
見せに来たときは、内容の細かいミスより“やったこと”を褒めるのが鉄則です。

私もつい「まだ終わってないの?」って言っちゃうけど、
「よしよし、やってるな」って視点に変えるだけで、空気が変わるかも!
“勉強のやり方がわからない”場合には、こちらの記事も参考に
次は、子どものタイプ別にどんな関わりが合うのか?を見ていきます。
兄妹でもぜんっぜん違うから要注意!
兄妹で違う!タイプ別サポート法

中学生って、本当に個性バラバラ!
同じ親から生まれた兄妹でも、性格や反応がまったく違うことってよくありますよね。
だからこそ、「上の子にうまくいった方法が、下の子には全然通用しない…!」なんてことも日常茶飯事。
ここでは、塾でもよく見る“タイプ別あるある”に分けて、効果的なサポートのコツを紹介します。
反抗期男子あるある|「母の声はBGM」
中学生男子、特に反抗期まっただ中の子は…
- テスト範囲を把握していない(というか見てない)
- 提出物の存在を忘れてる(「そんなの聞いてない!」って言う)
- 母の話は“BGM”(内容が耳に入ってない)
というとんでもなく雑なスタートラインに立っていることもあります…
そんなときに「早くやりなさい!」「テスト大丈夫なの!?」と詰めてしまうと、
ますます距離を取られて逆効果に…。
おすすめの関わり方
- 指示はシンプル&単発で伝える(3秒以内ルール)
- 声かけは「命令」じゃなく「選択肢」で
例:「ワーク、今やる?それともご飯のあとにする?」 - 塾の先生にも“さりげなく見ておいてください”と伝えて連携を取る
👧真面目女子あるある|“要領悪い努力家”
一方、女子はというと…
- 自分で何とかしようとするけど、時間配分がヘタ
- 綺麗にノートまとめるのに時間かけすぎ!
- 頑張りすぎて、かえって効率が悪い…
っていう「がんばってるのに伸びない子」タイプも多いです。
親から見ると「すごく勉強してるように見える」けど、
実は肝心のワークが進んでいないなんてことも。
おすすめの関わり方
- 時間を区切って“ここまでね”とペースを作ってあげる
- 付箋やふせんメモで「優先順位」を整理してあげる
- 内容チェックより、進み具合を確認してあげる
まとめ:その子に合った関わり方が“やる気”を育てる!
子どもに合わせたサポートができると、勉強に対するストレスも激減!
「この子にはこの声かけが合うな」って分かってくると、親側のイライラも減るんです。

同じように育てたつもりなのに、全然ちがう…って思ってたけど、それが普通なんだよね
次は、塾に通ってる子でも“安心しすぎ注意!な落とし穴について見ていきます。
塾まかせにしすぎると失敗する理由
「塾に行ってるから、うちは大丈夫」
「ちゃんと塾で勉強してるはず」
…そう思って、ついつい親の関わりが薄くなっていませんか?
でも、実際には“塾に行ってるのに伸びない”という子も、けっこう多いんです…
塾でも放置される子は実は多い
塾ではどうしても「やる気のある子」が優先されがち。
- 自習に来てるけど、ただダラダラしてるだけ
- 先生が声をかけても「大丈夫っす」で終了
- 本人も親も“塾に来てるだけで満足”してしまっている
…そんな子、実はたくさん見てきました。
特に集団塾では、「来てるけど、何をやってるか不明」な子は埋もれやすい。
つまり、塾=安心ではないってことなんです。
「うるさすぎない」親の見守りが効果的
じゃあ親はどう関わればいいの?というと…
- 「塾でどんな内容やってるの?」とやさしく聞く
- 「先生、様子どうですか?」と電話で軽く確認する
- 「塾での宿題、どこまで進んでる?」とチェックだけする
こんな“うるさくないけど気にかけてる感”が、子どもにはちょうどいい距離感。
先生側にも「親が見てるな」と伝わるので、対応がちょっと丁寧になる(ほんとに!)という裏技効果もあります(笑)

塾にお任せしてたけど、家でもちょっと声かけてみようかな
塾はあくまでサポート。
メインは「家庭でどう過ごすか」なんです。
家庭学習で使いやすい教材は、こちらの記事を参考にどうぞ
次は、「え、そこまでするの?」って思うけど、実は効いた親の工夫たちをご紹介します。
ここまでやる?でも効いた!親のひと工夫

テスト前にありがちな“やらかし”…
「え、まさかそれでミスる!?」っていう小さな失敗って、案外多いんです。
でも実は、親のちょっとした声かけや仕組みで未然に防げるものもたくさんあります!
よくあるミス①:「教科書やワークが学校に置きっぱなし」
通称“置き勉”問題。
「家でやるって言ってたのに、持って帰ってきてない!」ってやつですね。
対策は?
- 「今日、必要な教科の教材、持ち帰ってる?」と事前に確認
- 学校のロッカーの中身チェックDAYを作ってもOK!
ワークがないだけで、その日の勉強がストップすることもあるので、
ここは親がさりげなくサポート!
よくあるミス②:「寝不足で集中力ゼロ」
夜ふかし・だらだらSNS・長風呂…。
テスト直前でも、睡眠リズムはガッタガタ。
対策は?
- お風呂タイマー(例:20分で強制終了)でだらけ防止
- スマホは充電ステーション方式(寝る前はリビングで充電)
- 「今日は早く寝て、朝やろうか」という切り替えの提案も◎
「スマホ禁止!」じゃなく、“自然に手放せる環境”がコツ!
よくあるミス③:「提出物のやり忘れ」
テスト勉強に集中しすぎて、提出物忘れて内申に響く…という落とし穴。
対策は?
- “提出物チェック表”を作る(ワーク・プリント・ノートなど)
- 「終わったら付箋を貼る」「○印をつける」など、見える化が効く!
親が内容まで口出ししなくても、“気づける仕組み”があると子どもも助かります。

正直「そこまでやるの?」って思ってたけど…やってみたら、親もラクかも
提出物が出せない…と悩む親御さんへ
まとめ|親は“環境を整える伴走者”でOK✨
中学生になると、「もう自分でやらせなきゃ」「親が口を出すのはよくないのでは?」と、
距離の取り方に悩むことも多いと思います。
でも実際には、やる気がないわけじゃなく、“やり方がわからない”子がほとんど。
だからこそ、親は
「勉強をさせる人」じゃなく
「勉強ができるように整えてあげる人」でいいんです。
- テスト範囲を見えるようにしてあげる
- 小さな「できた!」を認めてあげる
- タイミングよく声をかける
- 必要なら塾とも連携して“外側から支える”
- これらは、どれもガミガミ言わずにできるサポートばかり。
完璧にやらなくて大丈夫。
できることを、できるタイミングで、ちょっとだけやってあげる。
それだけでも、子どもにとっては大きな安心感になります。