うちの子、塾に行ってないんだけど、
なにか市販の教材をやらせるべき?
「市販の問題集やワークってたくさんありすぎて、結局どれを選べばいいのか分からない…」
「買ってみたけど、うちの子には合わなかった」
そんなふうに悩む保護者の方はとても多いです。
実は、問題集・ワーク選びで一番大事なのは「今のレベルに合っているかどうか」です。
合わない問題集・ワークを選んでしまうと、
- 難しすぎてやる気がなくなる
- 簡単すぎて時間だけムダになる
といったことが起きやすくなります。
私自身、塾講師として多くの生徒を見てきましたが、成績が伸びる子は「自分に合ったレベルの教材」を使えている子でした。
この記事では、そんな経験をもとに中学生におすすめの問題集・ワークを「タイプ別・レベル別」に分けて紹介します。
「これなら続けられそう」と思える1冊が見つかるように、具体的な選び方と使い方もあわせてお伝えします。
中学生の問題集・ワークはどう選べばいい?
中学生向けの教材は、「問題集」と呼ばれることもあれば、「ワーク」と呼ばれることもあります。
学校で使っている提出用教材を「学校のワーク」と呼ぶことが多いので、子どもには「ワーク」という言葉のほうが身近かもしれません。
この記事では、市販で買える問題集・ワークを、目的別に選べるように整理して紹介します。
大切なのは、「人気がある教材」ではなく、「今の子どものレベル」と「使う目的」に合っている教材を選ぶことです。
まずはおすすめ問題集・ワークの早見表で全体を確認してから、
診断チャートで「うちの子に合いそうなタイプ」を見ていきましょう。
中学生におすすめの問題集・ワークはこの5冊
先に結論からいうと、中学生の家庭学習で使いやすい市販教材は、次の5つです。
| 子どものタイプ | おすすめ教材 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 勉強が苦手・基礎からやり直したい | ひとつひとつわかりやすく | 前の学年に戻って基礎からやり直す |
| 基礎を反復したい | パターンドリル | 1日1ページで短時間の習慣づけ |
| 学校の定期テスト対策をしたい | 中学教科書ワーク | 教科書に合わせて授業の復習をする |
| もう少し演習量を増やしたい | 標準問題集 | 基本〜標準問題を繰り返して定着させる |
| 応用・入試レベルまで伸ばしたい | チャート式シリーズ | 上位層・応用問題の演習に使う |
ただし、どの教材が合うかは今の成績や勉強習慣によって変わります。下の診断チャートで、お子さんに合うタイプを確認してから選ぶと失敗しにくいです。
📋 かんたん診断
直近の通知表で、英語・数学の成績はどのくらいですか?
まず土台を作ることが最優先
今は問題量より「分かった!」という体験を積むことが大切です。難しい問題集を無理にやらせても自信を失うだけ。まずは前の学年の単元に戻って、基礎をしっかり固めましょう。塾でも基礎ができていない子には、まずここから始めます。
↓ 下の「基礎固め型」セクションへ
教科書に沿った反復練習が効く
基礎は分かっているので、あとは練習量の問題です。塾では教科書準拠の教材と体系的な教材を組み合わせて使います。市販でも同じ考え方で選ぶと成績が上がりやすいです。
↓ 下の「学校準拠型」セクションへ
基礎は十分、あとは応用力を鍛える
基本的な力はついています。塾では「シリウス」や「新中学問題集」のような体系的な教材で応用力を伸ばします。定期テストだけでなく、入試も見すえた学習に移行するタイミングです。
↓ 下の「応用・発展型」セクションへ
当てはまるタイプがわかったら、下の該当する項目から読んでみてください。

学年別|中学生におすすめの問題集・ワークの選び方
中学生の問題集やワークは、学年によって選び方のポイントが少し変わります。
同じ「中学生向け」と書かれている教材でも、中1と中3では使う目的が違いますし、中2は前の学年の積み残しが見えやすい時期でもあります。
「とりあえず学年に合った問題集を買えばいい」と考えがちですが、実際には、
- 学校の授業についていくために使うのか
- 定期テスト対策として使うのか
- 前の単元に戻って復習するために使うのか
- 入試に向けた演習として使うのか
によって、選ぶ教材は変わります。
ここでは、学年ごとにどんな問題集・ワークを選ぶと使いやすいのかを整理していきます。
中1は「学校のワーク+教科書準拠」で授業についていく
中1のうちは、まず学校の授業についていくことを優先しましょう。
小学校と違い、中学校では英語も数学も一気に内容が本格的になります。
最初はできているように見えても、単語の暗記・英文法・正負の数・文字式などで少しずつつまずきが出てくることもあります。
中1でおすすめなのは、まず学校のワークをきちんと進めることです。
学校のワークは定期テスト範囲に直結しやすく、提出物にもなることが多いため、最優先で取り組みたい教材です。
そのうえで、家庭学習用に追加するなら、教科書に対応した教科書準拠ワークが使いやすいです。
ここでいう「教科書準拠ワーク」は、学校から配られる提出用ワークではなく、教科書会社に対応した市販教材のことです。
教科書準拠ワークなら、学校で習った単元に合わせて復習しやすく、
「どこを勉強すればいいのか分からない」
という状態になりにくいからです。
ただし、最初から何冊も買う必要はありません。
まずは英語か数学のどちらか1教科だけでも大丈夫です。
中1のうちは、難しい問題に挑戦するよりも、学校の授業内容をその日のうちに軽く復習する習慣をつけることの方が大切です。
中2は英語・数学のつまずきを確認できる問題集がおすすめ
中2は、英語と数学のつまずきがはっきり見えやすくなる時期です。
中1の内容があやふやなまま進んでしまうと、中2の単元で急に苦しくなることがあります。
英語なら、be動詞・一般動詞・疑問文・否定文・助動詞・不定詞など。
数学なら、正負の数・文字式・方程式・比例反比例・連立方程式・一次関数など。
こうした前の単元の理解が、そのまま次の単元につながっていきます。
そのため、中2で問題集やワークを選ぶときは、いきなり難しい教材に進むより、まずは英語・数学の理解できていない部分を確認できる教材を選ぶのがおすすめです。
学校の授業についていけている子なら、教科書準拠ワークで定期テスト対策を進めるとよいでしょう。
一方で、
「平均点に届かない」
「学校のワークを見ても手が止まる」
「前に習った内容をすぐ忘れている」
という場合は、学年にこだわらず、基礎固め用の問題集に戻ることも大切です。
中2だからといって、必ず中2の問題集だけを使う必要はありません。
英語や数学は積み上げ教科なので、苦手があるなら中1内容に戻って復習した方が、結果的に近道になることもあります。
中2の家庭学習では、
「今の単元を進める教材」と「前の単元を復習する教材」
を分けて考えると、無理なく立て直しやすくなります。
中3は定期テスト対策と入試演習を分けて考える
中3になると、問題集選びの目的が少し変わります。
中1・中2までは定期テスト対策が中心ですが、中3ではそれに加えて、入試を見すえた演習も必要になってきます。
ただし、ここで注意したいのは、定期テスト対策と入試対策を同じ問題集で全部やろうとしないことです。
中3の前半、特に1学期〜2学期前半は、内申点に関わる定期テスト対策がとても大切です。
この時期は、学校のワークや教科書準拠ワークを使って、テスト範囲を確実に仕上げることを優先しましょう。
一方で、模試や入試に向けた力をつけたい場合は、標準問題集や応用・発展型の問題集を使って、少しずつ演習量を増やしていくのがおすすめです。
ただし、基礎が固まっていない状態で入試レベルの問題集に手を出すと、解けない問題ばかりで自信をなくしてしまうことがあります。
中3だからといって、いきなり難しい問題集を選ぶ必要はありません。
まずは、
- 定期テスト対策には学校のワーク・教科書準拠ワーク
- 基礎に不安があるなら基礎固め用教材
- 模試や入試演習には標準〜応用レベルの問題集
というように、目的ごとに使い分けるとよいでしょう。
中3は時間が限られているからこそ、問題集を増やしすぎないことも大切です。
「これをやる」と決めた1冊を、できるところから繰り返す方が、あれこれ手を出すより効果が出やすくなります。
ここからは、学年に関係なく「今のレベル」に合わせて選べるように、基礎固め型・学校準拠型・応用発展型の3タイプに分けて紹介します。
基礎固め型(苦手克服・理解の再構築)
授業についていけない、問題を一人で解くのが難しい、通知表が1〜2。
そんなお子さんにまず必要なのは、難しい問題をこなすことより「分かった!」という体験を積み重ねることです。
塾でも、基礎ができていない子にいきなり難しい教材を渡すことはしません。
まず土台を作ることが最優先です。
市販でおすすめの教材
ひとつひとつわかりやすくシリーズ(中学全教科あり)
内容は基礎の基礎にしぼられていて、解説もとても丁寧。
1回15分程度の構成で、取りかかるハードルが低くなっています。
パターンドリルシリーズ(中学全教科あり)
反復用に特化した教材。
1回1ページで短時間で取り組めるため、毎日の習慣化にぴったりです
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使い方のコツ
まず大切なのは、1日にたくさんやろうとしないことです。
1回15〜30分でいいので、毎日続けることの方が大切です。
問題集はコピーを取っておくか、ノートに解くようにして、同じ問題を何度も繰り返せるようにしておくと定着が全然違います。
慣れてきたら学校準拠型の教材を組み合わせて、確認問題部分だけを解くなど、同じレベルの問題をたくさん解く練習を加えていくとより効果的です。
学校準拠型|教科書準拠ワークで定期テスト対策をする
授業の内容はだいたい理解できているけれど、定期テストの点数がもう一歩安定しない。
そんなお子さんには、学校の教科書に合わせて作られた「学校準拠型」の教材+演習用教材が向いています。
教科書準拠ワークが向いている子
教科書準拠ワークは、学校の授業内容に合わせて復習したい子に向いています。
特に、定期テストで平均点前後〜少し上を目指したい子には使いやすい教材です。
ただし、英語や数学で前の学年の内容が抜けている場合は、教科書準拠ワークだけでは難しく感じることもあります。
その場合は、まず基礎固め用の問題集と組み合わせると進めやすくなります。
塾ではこんな教材を使っています
塾では「アイワーク」「必修テキスト」「Keyワーク」といった学校準拠の教材を使っています。
どれも基本的な解き方の解説から始まり、基本問題→確認問題→練習→発展という構成で、内容に大きな差はありません。
アイワークは少し易しめかなという印象です。
ただ、これらは塾用に作られた教材なので、先生のサポートがある環境で使うことが前提になっています。
また、準拠教材だけでは練習量が足りないことが多いです。
塾でも「ウィンパス」や「シリウス」といった演習用の教材を別途使って、練習量を補っています。
市販の教材でも、準拠教材の役割を果たすものと、演習用の役割を果たすものを2冊組み合わせるのがおすすめです。
私は、
準拠教材の代わりに「中学教科書ワーク」、
演習用の代わりに「標準問題集」をおすすめしています。
家庭で使うならこれが近い
中学教科書ワーク(中学全教科あり)
カラーページで視覚的にもわかりやすく、授業の復習や提出物対策にも◎。
学校のワークが進めやすくなります。
各学年5教科に加え実技教科もあります。
標準問題集(中学全教科あり)
見た目は地味だけど、シンプルで演習量が多め。
基礎から実力問題までバランスよく練習できます。
使い方のコツ
こんなふうに進めてもらうのがおすすめです。
- 授業で習ったら教科書ワークの該当単元を解く
- 同じ単元の標準問題集を解いて定着させる
- テスト前は「確認問題だけやる」「実力問題だけやる」など、絞って解く
もし学校のワークが終わらないような子であれば、無理してこれらを追加する必要はありません。
逆に、「ワークは終わってるけど、もうちょっと練習したい」という場合に活用できます。
また、普段あまり勉強しない子の場合、テスト前に「今回の範囲がこの教材のどこに当たるか」を探すのが意外と手間で、そこで嫌になってしまう子が多いです。
最初だけ親が一緒に確認して、付箋を貼ってあげるだけで取り組みやすさがぐっと変わります。
余裕があれば丸つけも親がやってあげると、子どもが勉強に集中できます。
できない問題は飛ばしてOKです。
まずは基礎・標準の問題を繰り返すことの方がずっと大切です。
「買ったから全部やらなければ」「空欄を埋めなければ」と思う必要はありません。
教材に合わせるのではなく、その子に合わせて教材を使いこなすくらいの気持ちで取り組んでみてください。
▷「学校のワークなどの提出物が出せない…」という子にはこちらの記事も参考に
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応用・発展型(模試・入試を見すえた演習向き)

定期テストではある程度点数が取れているけれど、模試になると急に点数が下がる。
入試を見すえてもう一段階力をつけたい。
そんなお子さんには、応用・発展型の教材が向いています。
塾ではこんな教材を使っています
塾では「シリウス」「新中学問題集」「ウィンパス」といった、教科書の流れに沿わない体系的な構成の教材を使っています。
準拠教材と違って問題数が多く、たくさん演習できるのが特徴で、ある程度の学力がある子や、先生のサポートがある環境向けです。
それぞれの特徴をざっくり言うと:
- シリウス:α・標準・発展の3レベルに分かれていて、お子さんに合ったレベルを選べます。
ただしどのレベルが合うかの判断が難しく、塾では講師が見極めて選んでいます - 新中学問題集:標準・発展の2レベル。
発展は私立や高レベルの都立を目指す子向けで、偏差値65以下を目指すなら標準が合うと思います - ウィンパス:1レベルのみで幅広い子が使えますが、その分内容がやや薄い部分もあります
家庭で使うならこれが近い
チャート式シリーズ(中学生版・全教科あり)
解説が丁寧で、応用問題・発展問題も掲載。
定期テスト対策から入試演習まで対応できます。
難関校を目指す生徒や、上位層に特におすすめ。
チャート式はボリュームが多いため、1日1ページからなど、小分けに取り組むのがポイントです。
使い方のコツ
応用教材はボリュームが多いため、最初から完璧を目指す必要はありません。
おすすめの使い方は次の通りです。
- 1日1ページなど、小分けにして進める
- すべて解こうとせず、「できる問題」を増やすことを優先する
- 間違えた問題だけを繰り返し解き直す
特に大切なのは、「間違えた問題を放置しないこと」です。
解き直しノートを作ったり、印をつけておいたりして、
定期的に見直す習慣をつけると、応用力がしっかり定着していきます。
家庭学習の環境づくり|プリンターがあると全然違う
問題集を繰り返し解くには、コピーが手軽にできる環境があるととても便利です。
自宅にプリンターが1台あるだけで、繰り返し学習のハードルがぐっと下がります。
おすすめはレーザープリンターです。
インクジェットと違ってインク切れの心配が少なく、印刷コストも低め。
印刷スピードも早く、きれいに印刷できます。
「カラーがないと困らないの?」とよく聞かれますが、勉強用途なら正直モノクロで十分です。
カラーが必要なときはコンビニで印刷すればいいので特に困りません。
受験票などもモノクロ印刷が多いですし、年賀状などは別として、勉強中心に使うならカラーがなくても全く問題ないと思います。
我が家で使っているのはこちら。
大切なのは「今の子どもに合った1冊」から始めること

問題集選びで一番やってほしくないのは、「良さそうだから」とレベルの合わない教材を買ってしまうことです。
難しすぎる教材は自信をなくすだけ、簡単すぎる教材は時間の無駄になってしまいます。
塾講師として300人以上の生徒を見てきた経験から言うと、教材の良し悪しよりも今の子どものレベルに合っているかどうかの方がずっと大事です。
ここまでの内容をまとめると、次の通りです。
この記事のポイント|迷ったらここだけチェック
- 問題集・ワークは「人気」より「レベル」で選ぶ
- 基礎・学校準拠・応用の3タイプで考える
- 1冊を繰り返す方が、何冊も手を出すより効果的
- できない問題は絞って解き直す
- 親の声かけや環境づくりも大きな差になる
まだお子さんのタイプが分からない方は、ページ上部の診断チャートに戻ってみてください。
そしてどのタイプであっても、まずは1教科・1冊から始めてみてください。
「やればできる」という体験が積み重なると、子どもは自分から動き始めます。
買ってみたけど「やりにくい」「レベルが合わない」と感じたら、無理してその教材を続けなくて大丈夫です。
「せっかく買ったのに」と思う気持ちは分かりますが、合わない教材を続けても効果は出ません。
たくさんやれば成績が上がるわけではありません。
学校のワークは提出などの理由で最優先にしつつ、市販の教材は適したレベルのものを無理なく続けることの方が大事です。
まずは1冊、気軽に始めてみてください。