家庭学習

「勉強できない…」中学生に悩む親へ。リビング学習で変わる“家庭サポート”のコツ7選

うちの子、中学生なのに全然勉強しない。
部屋にこもったと思ったらスマホ…どうしたらいいの?

「勉強しない」「集中力がない」「そもそも机に向かわない」──中学生の“やる気のなさ”に頭を抱えている親御さん、多いんじゃないでしょうか。

私も塾講師として10年以上中学生を見てきましたが、実際に自分の子どもが中学生になったとき、「えっ、家でこんなにやらないの!?」って驚きました。

でも、その経験から「家庭環境のつくり方」で、勉強への取り組み方がガラッと変わることがわかりました。

この記事では、家庭でできるサポートのひとつとして「リビング学習」に注目し、そのメリット・デメリット、そしてわが家で実際にやって効果を感じた7つの工夫をお伝えします!

中学生が“勉強できない”のは家庭環境も関係ある?

実は子どものやる気のなさ、単なる「サボり」じゃないことが多いんです。

中学生は成長期のど真ん中で、体も心も忙しい時期。
そんなときに、

  • 親が何をしてほしいかが伝わってない
  • 自室が“娯楽の巣”になってる
  • 生活リズムが崩れてる

こんな状態だと、どんなに真面目な子でも「やる気スイッチ」が入りづらい。

「なんで勉強しないの?!」と責めたくなる気持ちはとてもよくわかりますが、それをグッとこらえ、
「勉強できない=家庭にも原因があるかも?」と見直してみることをまずおすすめします。

リビング学習のここがいい!メリット3つ

リビングの机にノートや教科書が置いてある様子

1. 集中のハードルが下がる

自室だとマンガ・スマホ・ベッド…誘惑がたくさんありますよね。でもリビングなら、遊び道具は少なめで、「何となくやることがないなら、ちょっとやってみるか」と思える空間になります。

特に、勉強が苦手な子は「勉強を始めること」自体が高いハードル。そのハードルを下げてくれるのが、リビングという“気軽な場所”なんです。

2. 親がさりげなく見守れる

何かを教えるわけじゃなくても、同じ空間にいることで子どもは安心します。

「ちゃんと見てくれてる」「ひとりじゃない」と感じることで、やる気の持続にもつながります。

また、親も「どこでつまずいてるのか」「何をしてるか」が自然に見えるので、無理なくサポートできます。

3. 勉強が“日常”に組み込まれる

リビング学習は、特別なことじゃなく“生活の一部”として勉強が入ってくるのがポイント。

部屋にこもる=「勉強しなきゃ」と思って重くなる子でも、 「ごはんのあとにちょこっと」「宿題だけここでやる」くらいの流れで始めると、ストレスが少なく習慣になりやすいです。

こちらの記事も参考にとうぞ

こんな落とし穴も!リビング学習のデメリット2つ

1. ダラダラしがちになる

リビングはリラックスする場所でもあるので、気が抜けすぎると「いつまでも終わらない…」という落とし穴に。

「リビングだからダラダラする」のではなく、「ダラダラしない仕組みを作る」ことが必要です。

2. 家族の生活音・会話が気になる

他の家族の動きや音が気になって、集中できないことも。

特に小さい兄弟がいる場合などは、タイミングを見て「今日は静かになりそうな時間にやろうか」と調整していくのも一つの手です。

やってよかった!わが家のリビング学習7つの工夫

では、実際にリビング学習のためにやってよかった7つの方法を紹介します!

1. 勉強セットはひとまとめに

「やろう!」と思った瞬間にノートがない、えんぴつが削れてない…それだけでやる気が吹き飛ぶこと、ありますよね。

うちは100均のカゴに“リビング学習セット”を用意してました。中身はノート・えんぴつ・赤ペン・消しゴム・ふせん・タイマーなど。

さらに、教科書やノート類はすぐ手に取れる場所に置き、使いかけの問題集やノートを“開いたまま”しまえるように、テーブル下の収納棚も活用しました。

この「やりかけの状態を維持する」って実は心理的にも効果があるんです。

未完了の作業ほど気になって続きたくなる「ツァイガルニク効果」っていう現象もあって、「また続きをやりたくなる」状態が自然とできるんですよ!

2. スマホは届かないところに避難

スマホが手元にあると、気づけば通知を見てゲームやSNSに流れてしまいがち。

うちは「ごはんのときと同じように、勉強中はスマホはリビングの棚に置く」とルールを決めました。

最初はブーブー言ってましたが、数日で慣れました。

「ないほうが集中できる」ことを体感すると、自分から置くようになりますよ!

3. 家族の音は“先にルール化”

勉強中に気が散らないよう、家族みんなに“ちょっとした協力ルール”をあらかじめお願いしておくとスムーズです。

例えば、テレビの音は少し小さめに、電話はできるだけ別の部屋で対応、弟妹には「今お兄ちゃん勉強中なんだよ」と一言伝えておくなど、事前に軽く声をかけるだけでも効果大!

「またテレビつけて!」と注意するよりも、最初から「ちょっとだけ静かにしてもらえると助かる」とお願いするほうが、親も子も穏やかに過ごせます。

わが家では、キッチンタイマーを使って「この15分だけ集中タイムにするね」と宣言していました。
そうすると、家族もその時間だけは自然と静かに協力してくれるように。

4. 親は口を出さず、視界に入るだけ

リビングで勉強させていると、つい「あ、そこ間違ってるよ」「もっと集中して!」なんて口を出したくなりますよね。

でも、それが逆効果なことも多いんです。特に思春期の中学生は、親の言葉に敏感。注意されたり否定されたりすると、やる気がガタ落ちすることも…。

だからこそ、親は“そばにいるけど何も言わない”がベスト。 たとえば、横で洗濯物をたたんだり、新聞を読んでたりするだけでも、「見守ってもらってる」という安心感につながります。

そして、もし子どもに質問されたときには、“答えを教える”のではなく“答えの見つけ方”を伝えるようにしていました。

  • 教科書を見直してみるように促す
  • ノートを確認するように言ってみる
  • 学校の先生に聞いてみようとアドバイス
  • YouTubeの解説動画を一緒に探す

こうした“学び方のヒント”を伝えるだけでも、自分で進める力につながっていきます!

さらに、丸つけだけ親が手伝うのもおすすめ。
声かけ+ちょっとした手伝いで、モチベーションがぐっと上がることもありますよ!

こちらでも詳しく書いています

5. 椅子はちょっと硬めでサクッと集中

柔らかいソファやクッション性の高い椅子に座ると、体が沈み込んでそのままリラックスモードに…。
うとうとしたり、姿勢が悪くなったりして、集中力が落ちてしまいます。

うちでは、あえて“ちょっと硬め”のダイニングチェアで勉強していました。

「長時間ダラダラやる」より「短時間で集中してサッと終わる」流れに持っていけるので、本人も疲れにくくなります。

勉強専用のイスを買わなくても、クッションを外すなどの小さな工夫でOKです!

6. 短時間集中→休憩→また集中の流れを作る

中学生って、大人が思ってる以上に集中が長く続きません。 なので「ずっとやりなさい」より「15分やって5分休憩」くらいがちょうどいい!

うちはキッチンタイマーやスマホのアラーム機能を使って、

  • 15分勉強
  • 5分休憩
  • また15分勉強

というようなサイクルを作っていました。
最初のうちは「休憩多くない?」と思うかもしれませんが、逆にこのほうがダラダラが減ってトータルの勉強量は増えることも。

本人のリズムに合ってくると、自分からタイマーをセットするようになりますよ♪

もう少し長い25分の集中と5分の休憩を繰り返す「ポモドーロ・テクニック」という方法もおすすめ。

YouTubeにこのテクニックを使った勉強用タイマー動画がたくさんあるので、テレビでそれを流して“勉強タイムのBGM”にするのも一つの手ですよ。

7. 終わったら「ごはんにする?」のゆるごほうび

「がんばったあとの楽しみ」があると、子どもは前向きになれます。

勉強が終わったあとに「じゃあ今日のデザート食べようか!」「おつかれさま、晩ごはんにしようか」といった、ちょっとした“ごほうび”があると、本人の満足感がぐんと上がります。

ごほうびと言っても、何か買ってあげる必要はありません。
声かけや食事、おやつ、好きなテレビタイム…そんな小さなことでも十分!

「終わったらいいことある」と思えると、嫌な勉強も「とりあえずやろうか」という気持ちになれるんです。

それでもうまくいかないときは?

リビングテーブルにノートがある様子

もちろん、どんなに環境を整えても「今日はムリ…」という日もあります。

子どもだって疲れているし、気分が乗らないときだってある。

そんなときは無理に続けさせずに、

「今日はここまででOKにしようか」「続きは明日やろう」 といった声かけで気持ちを切り替えてあげるのも大事です。

また、リビングが合わない子もいます。 「やっぱり自分の部屋でやりたい」という場合は、そちらの環境も整えてあげましょう。

たとえば、

  • 明るさを調節できるライト
  • 足元だけ温められるパネルヒーター
  • 最低限の文具だけ置ける机まわり など、シンプルで集中しやすい空間づくりを意識すると◎。

わが家では「寝室」と「勉強部屋(書斎)」を分けたことで、切り替えがしやすくなったという経験もあります。

大切なのは「絶対こうしなきゃ!」と親がガチガチに決めるのではなく、子どもに合ったやり方を一緒に見つけていくこと。

リビング学習もうまく使いつつ、ときには「今日はムリしない日」もOKにして、ゆるく長く続けられる工夫をしていきましょう。

こちらの記事も参考にどうぞ

まとめ:リビング学習は“見守りと仕組み”がカギ!

リビング学習は、やみくもに始めるよりも「環境」と「声かけ」のバランスが超大事。

勉強しない=子どもが悪い、ではなく、“家族全体で勉強モードに持っていく”工夫がポイント!

完璧を目指さなくていい。

今日ちょっとだけ机に向かえたら、それでもう大成功ですよ!

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ryoko221

家事・育児の効率化をテーマに、暮らしをラクにするアイデアを発信中。 主婦ライターとして教育・子育て分野でも執筆しており、実体験にもとづいたレビューが得意です。

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