中3の秋、志望校をどう決めるか。
夏の見学を終えたご家庭の多くが、9〜11月の「高校説明会」や「入試説明会」「個別相談」で最終確認をします。
この時期は、模試や内申の結果をもとに“現実的に通える学校”と“本人が行きたい学校”をすり合わせる大事なタイミング。
わが家でも、説明会での印象が最終決定の決め手になりました。
この記事では、都立志望を中心に「高校説明会で見るべきポイント」と「親が意識したいスタンス」を、実体験をまじえて紹介します。
▷志望校を決める前に、「今の成績でどこまで目指せるか」を整理しておきたい方はこちらもどうぞ。
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【都立高校志望の決め方】VもぎC判定でも迷わない!親が知っておきたい“現実ライン”と併願バランス続きを見る 

この記事でわかること
中3秋の高校説明会で確認すべきポイント/都立・私立それぞれの“見るべき違い”と質問のコツ/後悔しないための準備・予約・当日チェックリスト/親が“口出し”ではなく“伴走”するための関わり方
高校説明会は「志望校を決めるための最終ステップ」
1学期や夏の見学が“候補を広げる時期”だとしたら、秋の説明会は“絞り込む時期”。
都立も私立も、2学期以降は
- 本格的な学校説明会・入試説明会
- 個別相談会
- 学園祭後の追加イベント
などが行われ、参加には予約が必要な場合もあります。
ここからは、説明会で必ず確認したいポイントを「共通」「都立」「私立」に分けて解説します。
▷都立か私立かで迷っている場合はこちらの記事をどうぞ。
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【中学生 高校受験】都立か私立か?子ども基準で選ぶ志望校の決め方続きを見る 
高校説明会で共通して見るべきポイント
都立・私立どちらにも共通する「現地でしかわからないポイント」は次のとおり。
チェックの視点をあらかじめ親子で共有しておくと、判断がぶれません。
通学時間・交通ルート
- 実際の通学時間、乗り換え、混雑状況をチェック。
- 朝のラッシュ時間を想定して下見しておくと現実的。
校舎・設備の清潔さ
- トイレや教室の清潔感、冷暖房の効き具合。
- 古い校舎は空調が弱い教室も。冬・夏の過ごしやすさを想像して。
生徒と先生の雰囲気
- あいさつの有無や話し方、制服の着こなしから学校の空気感がわかる。
- 先生の印象(親切・事務的、若手・ベテランなど)もメモ。
制服・校則の自由度
- カーディガンや靴の指定、夏のポロシャツ可否など“日常の過ごしやすさ”。
施設・動線
- 階段移動が多い/エレベーターの台数と朝の混雑。
- 校庭・食堂・自習スペースの広さや使いやすさ。
都立高校の説明会で見るポイント
都立高校入試は「選抜=内申+当日点の合計」でおおむね成績順に決まります。
内申やVもぎでの合否の断定は基本できませんが、志望校決定に役立つヒントは得られます。
成績基準は「素内申の目安」と「倍率傾向」を参考に
都立高校で個別相談をしたとしても「この内申で受かりますか?」に明確な回答は出にくいです。ただし説明会などで、
- 「素内申36以上が目安です」など、内部の目安ラインを共有してくれる。
- 「男子が多く倍率が高め」「近年は女子志望が増加」などの最近の傾向を教えてくれる。
こうした“現場感のある情報”は志望校の現実ラインを測る材料になります。
推薦入試を考えている場合は?
都立高校の推薦は明確な基準がなく、「オール5でも不合格」「この成績で合格」のようなケースが起こり得ます。
説明会で得られる情報はあくまで参考。
面接・討論・作文の比重や過去の倍率傾向、学校が重視する人物像などを軽く確認しておく程度に。
施設面・通学環境をしっかり確認
都立は校舎の新旧差が大きめ。
冷暖房・トイレの快適さ、通学ルートの負担感は毎日の生活の質に直結します。
平日の朝の動線もイメージしてチェックを。
私立高校の説明会で見るポイント
私立は学校ごとの方針・基準が色濃く出ます。
特に個別相談は出願可否やコース決定に直結するため、時間が許す限り参加を。
個別相談は「絶対に」参加を
併願優遇・推薦の基準を直接確認できます。
ここでの話が出願判断にそのまま効いてきます。
聞いておきたいことリスト
- 併願優遇・単願推薦の内申基準と英検など資格の扱い
- コースの違い(特進・進学・標準など)と授業進度・補習体制
- 入試得点でコース変更の可能性があるか
- 入学後のコース変更は可能か・タイミングは
- 内部進学生とのクラス分けの有無
- 塾通いの割合(教えてくれる学校もあり)
先生の対応の丁寧さや、質問への向き合い方も「その学校と3年間付き合えるか」の重要な判断材料です。
後悔しないための準備と当日のコツ

説明会は情報戦。
予約・持ち物・記録の3点を整えるだけで満足度が一気に上がります。
予約は早めに
人気校は予約が数時間で埋まることも。
学校ホームページや公式SNSをこまめにチェックし、予約開始日はスマホでリマインド設定を。
持ち物とメモ術
- 成績表コピー/筆記用具/パンフレット用バッグ
- 個別相談で聞いた内容はパンフに直接メモ(抜け落ち防止)
- 帰宅後すぐ「印象ノート」に比較表で記録(通学・雰囲気・基準など)
親のスタンス|“口出し”より“伴走”
高校選びで親ができるのは、「情報を集めて、子どもが判断できる土台を整えること」。
最終的な決定権は子どもに持たせつつ、現実面のチェックは親が冷静に。
- 通学時間や経済的な条件
- 学校の雰囲気や学習環境
本人の「ここに行きたい!」という気持ちを尊重しながら、家庭の条件ともすり合わせていく姿勢が大切です。
まとめ|見て・聞いて・納得できる志望校を
記事のポイントを最後に整理します。
- 秋の説明会は「志望校を絞る」ステップ。予約は早めに。
- 共通チェックは通学・設備・雰囲気・校則・動線の5点。
- 都立は「素内申の目安」「最近の倍率傾向」をヒントに。推薦はあくまで参考情報。
- 私立は個別相談がカギ。基準・コース制度・変更可否・内部進学の扱いを確認。
- 記録は当日即メモ&比較表で。親は“口出し”より“伴走”。
2学期の説明会・個別相談は、志望校を最終決定するための大切な場。
都立は「データ+雰囲気」、私立は「条件+対応の丁寧さ」を軸に、3年間通う自分を想像しながら、親子で納得できる進路を選んでいきましょう。

