中学3年生の1学期、とにかく忙しい。
親としては「何をしてあげればいいのか」「どう関わればいいのか」と不安にもなりますよね。
私もそうでした。
部活に委員会に行事に…「えっ、今ほんとに受験生?」と思ってしまうほど慌ただしい毎日の中で、少しでも“あとでラクになるように”と試行錯誤した日々。
そのなかで「やっておいてよかった!」と思えたことや、「これはちょっと後悔…」と感じたことを、リアルな体験を交えて時期ごとにご紹介します。
同じように受験生の子どもを見守る保護者の方に、少しでもヒントになればうれしいです。
はじめまして!塾講師として10年間、多くの中学生を指導してきました。
自分の子ども2人も偏差値60以上の都立高校に合格!
家庭学習の力を信じて、親の関わり方や時短家事も発信しています


中3のスタートダッシュは“春”で決まる!
春休み〜4月。
受験に向けた本格的なスタートを切る前のこの時期こそ、実は一番大事だったな…と振り返って思います。
新学年の忙しさに飲み込まれる前に、親子でできる準備は意外とたくさんありました。
2年生の復習は、春のうちに終わらせておく!
中3になると、ほんとうに一気に時間が足りなくなります。
部活も行事も“3年生だから”とどんどん責任が増えるし、塾の授業も増える。
そんな中で「そういえばあの単元よくわかってなかったかも…」と感じても、戻って復習する余裕がなかなかありません。
だからこそ、春休み〜4月上旬くらいまでの比較的時間に余裕があるうちに、2年生までの内容はざっくりでもいいので見直しておくのがおすすめです。
うちでは「英数だけは完璧にしておこうね」と声をかけていましたが、実際はなかなか思うようにいかず…。
それでも少しでも手をつけておいた分、あとから助けられたなと思っています。
数学の最初の単元を少しだけ予習
3年生の最初に習う「式の計算」。
2年生の時に習った式の計算に少しだけ新しい要素が加わったもので、予習しやすい単元です。
うちの子もほんの少しでも春休みに触れておいたことで、「あ、これやったやつだ」と思えたのは本人の自信につながったみたいです。
全部予習しようとしなくていいので、「最初の2〜3単元だけ」くらいの軽い気持ちで十分。
もしできるなら乗法公式や因数分解まで進められるといいですね。
英語は「英検」対策を早めに!
英検、正直めちゃくちゃ大事です!
特に都内の私立では「3級以上で加点あり」という学校が多く、中には「準2級からでないと加点されない」というケースも。
うちは「とりあえず準2級を1学期中に受けよう」と決めて動き始めました。
1学期に一度受けておくと、たとえ不合格でも2学期に再チャレンジできる。
でも、2学期が初受験だと、そこで落ちたらチャンスがもうないんです…!これはほんとに注意ポイント。
そして、「試験慣れ」の意味でも、2年生のうちに目標の1つ前の級を受けておくのがおすすめです。
リスニングや筆記の雰囲気を経験しておくことで、3年生のときに慌てなくてすみます。
※英検の詳しい勉強法や試験スケジュールは、別記事でまとめる予定です!
4月〜6月のリアル!忙しさとの戦い方

新学年が始まったとたん、子どもたちは一気に“3年生モード”へ。
部活では最上級生としての役割が増え、行事では中心になり、委員会や生徒会でリーダー的な立場になることもあります。
正直、「本当にこの子、受験できるのかな…?」と心配になるほど、毎日が目まぐるしいんです。
だけど、これはどの子も同じ。だからこそ、「この時期をどう過ごすか」で、差がつくんだなと痛感しました。
うちの子も、5月〜6月は本当にバタバタしていて、英検準2級の一次試験、部活の最後の大会、運動会の委員などが一気に重なりました。
そこに定期テストの準備も加わって、「やる時間がない〜!」と叫んでいたことも(笑)。
こういうときに親ができるのは、「どうやって勉強させるか」より、「どうやって生活のリズムを整えるか」だと思います。
- 夕飯は塾前に軽くでも食べさせる
- 塾から帰ったらすぐお風呂に入れるようにする
- 宿題や課題がスムーズにできるように、そっと声をかける(例:「丸つけしようか?」「ワーク出しておこうか?」)
毎日が大変だからこそ、「やることを早く済ませる」=“快適な生活リズム”が勉強を支える力になるんだなと感じました。
がみがみ言うのではなく、準備だけしておいて、あとは子どもにまかせる。その方が結果的にうまくいくことが多かったです。
「親はコントロールしすぎず、でも無関心でもなく」——このバランスが本当に難しいけれど、受験期の親のテーマでもあるのかなと思います。
親ができる具体的サポート術

「何をしてあげればいいかわからない」と感じていた私が、実際にやってみて「これはよかった!」と思えた行動をいくつかご紹介します。
どれも特別なことではなく、ちょっとした工夫や声かけ。でも、それだけで子どもがラクになることもあるんです。
授業を大事にさせる=内申アップの近道!
受験では内申点がとても重要。そのためには、毎日の授業をしっかり受けることが大前提です。
特に男子は、「提出物を出す」「授業態度をよくする」だけで評価がぐんと上がることもあります。
親としては、「宿題ちゃんとやった?」「ワーク出した?」と聞くより、「プリント見せてくれる?」「丸つけ一緒にしようか?」のように、協力的なスタンスで関わるのがおすすめです。
生活の流れをサポートする
勉強の内容よりも、生活リズムのサポートが実はとっても大事。
- 塾前に軽食を用意しておく(おにぎりやスープなど手軽なもの)
- 帰宅後すぐにお風呂に入れるように準備しておく
- 朝起きやすいように夜の声かけ・部屋の明かり調整など
「ちゃんとしなさい!」と言うより、「準備してあるよ〜」と伝える方が、子どもも動きやすいみたいです。
諦めないサポート
「何回言ってもやらない」「せっかく準備しても使わない」……正直、何度もあります(笑)。
でも、「1回でやらなかったからもうやらない」と思わずに、しばらく続けてみることも大切です。
うちも何度も無駄になったことがありましたが、「なんだかんだ助かってた」とあとで言われることもありました。
親は黒子。目立たなくても、ちゃんと見てくれてるんだなと感じた瞬間でした。
子どもにも“向き不向き”があると知る

うちは2人の子どもがいて、それぞれ性格も学習スタイルも全然違いました。
息子は、何をやるにもマイペースで、無理に予定を詰め込むと逆にパンクしてしまうタイプ。
娘は、スケジュールが埋まっているほうが張り合いがあるタイプ。
特に受験学年は、子ども自身の“向き不向き”がよりハッキリ見えてきます。
忙しさを乗り越えてエンジンがかかる子もいれば、やるべきことが多すぎて動けなくなってしまう子もいる。
上の子のときは、私も「こうすればできるはず」と思いすぎて、うまくいかないとイライラしてしまったこともありました。
でも今思えば、あの子には“あの子なりのやり方”があったんですよね。
大切なのは、子どもを「受験生」として見るより、「その子自身」として見ること。
受験への不安を抱えながらもがんばっている気持ちに寄り添うことが、何よりのサポートになると思います。
期末テストと内申対策〜1学期の乗り越え方〜
6月下旬ごろにある期末テスト。これが終わるとようやく“受験の夏”が始まる…という感覚になりますが、実はこのテスト、受験にも大きく関係するんです!
都立高校の受験では、主に「2学期の内申」が使われます。
でも、1学期の成績がよければ、それがベースになって2学期も下がりにくくなるというメリットがあります。
特に副教科(音楽・美術・保体・技術家庭)は、都立高校受験の場合、内申点が2倍になります。
だからこそ、「体育が苦手だから…」とあきらめず、授業中の姿勢や提出物など“取れるところ”でしっかり評価をとるのがポイントです。
また、期末テスト直前は主要5教科の勉強に時間を取られがち。
でも副教科も範囲が広くて意外と大変なので、普段から少しずつワークを進めたり、提出物の準備をしておいたりするだけで、テスト前の余裕がまったく違ってきます。
1学期は“本気モード”になりきれない子も多いけど、ここで少しがんばるだけで、2学期の自信につながる。
そう思って、わが家では「今だけがんばろう!」と声をかけていました。
親ができることは、“環境づくり”と“信じること”

受験生の春〜初夏は、子どもにとっても親にとっても試練の時期。
何をどうサポートすればいいのか悩むことばかりでした。
でも今振り返って思うのは、「勉強させる」ことより、「勉強できる環境をつくる」ことのほうが、よほど大切だったなということ。
食事のタイミング、生活リズム、声かけ、そして信じて見守ること。
うまくいかない日もあるし、思わずガミガミ言ってしまう日もある。
でも、試行錯誤しながら向き合ってきた時間は、きっと親子にとって大事な財産になります。
この春、親としてできることを一歩ずつやっていきましょう。
完璧じゃなくて大丈夫。一緒に、がんばっていきましょうね。
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