
また提出物、出し忘れてたの!?
せっかくやったのに出してないなんて…
そんな風に、提出物がうまく出せないわが子にモヤモヤしたこと、ありませんか?
これ、親のちょっとしたサポートや声かけで、少しずつ改善していけるかもしれません。
この記事では、我が家の実体験をもとに、 提出物に苦戦していた子どもと一緒に試してよかったサポート法をご紹介します。
「中学生なんだから自分でやるべき」――そう思いながらも、手を差し伸べたくなる親御さんへ。
子どもが“自分でできるようになるための階段”、一緒につくっていきましょう。
はじめまして!塾講師として10年間、中学生の指導に携わってきました。
自分の子ども2人も、偏差値60以上の都立高校に合格!
家庭学習の力を信じて、親の関わり方や時短家事の工夫も発信しています。


提出物って、何のためにあるの?
提出物は内申(通知表)の評価に直結する大事なポイントでもあります。
特に中学校では、「意欲・関心・態度」といった評価項目に強く影響し、 どんなにテストの点数が良くても、提出物が出せていないと評価が下がってしまうことも。
中3の成績が高校入試に大きく関わることを考えると、 日頃から提出物をきちんと出すという習慣は、とても重要な意味を持っています。
提出物は社会に出てからも重要!
「提出物って、やるかやらないかの問題じゃないの?」
「ただの宿題でしょ?」
そんなふうに思われがちですが、実は“提出物を期限までに出す”という行動は、学力とは別のとても大切な力を育てているんです。
それはずばり、“自分を管理する力”。
提出物の管理能力は、大人になっても必要なスキル。 たとえば――
- 入試の願書、受験票の提出
- 検定の申込用紙や必要書類
- パスポートやマイナンバーの申請書類
- 就職後の報告書、提出書類
- そして何より、確定申告!(笑)
こうした「期限までに、必要な書類を集めて、提出する」という行動は、社会に出れば日常茶飯事です。
だからこそ中学生の今、「出すのを忘れちゃった」「よく分からないから放置した」ではなく、 少しずつ“自分なりのやり方”でこなしていく練習をしていけるといいですね。
提出物が出せない理由は、子どもの“性格”じゃない
「ちゃんとしてほしい」「いい加減にして」
そう言いたくなる気持ちは、親なら誰しもあるはず。
でも、提出物が出せない子どもには、“出せない理由”がちゃんとあります。
- そもそも何を出すのか、把握できていない
- やったのに出し忘れる(→行動までの導線が弱い)
- プリント類の整理が苦手
- スケジュールや予定を管理するのが難しい
こういった課題は、「怠けてる」ではなく“まだ育っていない力”です。
だからこそ、必要なのは怒ることでも諦めることでもなく、 その子に合った“できる方法”を一緒に探していくこと。
過保護ではなく「階段を用意する」サポートを
中学生というと、「もうできて当たり前」と思われがち。
でも実際には、成長スピードには個人差が大きく、 “見た目は大人っぽいけど中身はまだ発達途中”という子もたくさんいます。
だから私は、「過保護にやってあげる」のではなく、 「いずれ自分でできるようになるための階段を、今は一緒にのぼる」 そんなイメージでサポートしていました。
たとえば、
- メモ帳や提出物管理ノートを一緒に用意する
- 整理しやすいプリントファイルを用意する
- リビングに“提出物置き場”をつくる
こういった“見える化”の工夫や道具の力も借りながら、 子どもが少しずつ「自分でやれる」感覚を育てていけるといいですね。
提出物を出せない中学生に親がやってよかった3つのサポート

ここからは、私自身が実際に取り組んで効果を感じたサポート方法を3つご紹介します。
どれも特別な道具や大がかりな準備がいらない、シンプルな工夫ばかり。
忙しい日常の中でも、ちょっとした声かけや仕組みを取り入れるだけで、子どもの行動に変化が見えてくるはずです。
① 提出物リストを一緒に作る週間ルーティン
毎週日曜日など、決まったタイミングで「今週の提出物」を一緒に確認。
提出物リストをノートやホワイトボードに書き出し、リビングに貼っておくと効果大です。
書く作業も一緒にやることで、 「自分の予定を“自分ごと”として把握する」練習にもなります。
② 「今日の提出、ある?」の声かけを習慣に
朝の登校前、「今日提出ある?」と一言聞くだけでも、かなり意識が変わります。
忘れていたことに気づいたり、持ち物を見直したりするきっかけにも。
大人でも、誰かに声をかけられるとハッとすることありますよね。
③ 出すものは“カバンにセット”まで見届ける
「やったけど、机に置きっぱなし」…これ、よくあるパターンです。
リストを見て→プリントを出して→カバンに入れる この一連の流れを“セット”として習慣化できるよう、最初は一緒に確認していました。
慣れてきたら、少しずつ見守るスタイルにシフトしてOK。
できなくても責めなくていい。少しずつ育てていけば大丈夫

正直、私もいつも完璧にできていたわけではありません。
提出物の把握も、子どもの予定管理も、親が100%背負うのは無理があります。
でも、メモ帳を渡す、見えるところにリストを貼る、ファイルを用意する―― そういう“小さな階段”をいくつか置いてあげるだけで、 子どもはちゃんと、そこを踏みしめながら成長していきます。
「できない」じゃなくて、「まだ練習中」。
提出物を出すという習慣は、学力では測れない“未来の力”につながるもの。
親のほんのひと工夫で、子どもの世界はちょっとずつ広がっていきます。
焦らず、責めず、でも「諦めずに見守る」―― それが、親にできる一番のサポートなのかもしれません。
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